<猫背のためのアーサナ(ポーズ)>

===

Forward and Backward Bending 背骨を前後にゆるめる

1.両足を肩幅ほど離して、立つ。

2.息を吸いながら、両手を上にあげる。

3.吐きながら、両手を伸ばしたまま、体を前に倒す。

4.息を吸いながら、両手を上にストレッチしながら、背中、首を後ろに反る。3~4の過程を全部で10回ほど繰り返す。

5.可能な範囲で、スピードを上げていく。

6.スピードを落としていき、10回終わったら、ストップ。

 

ポイント: 足の付け根(股関節)から、体を前に曲げること。

ゆっくり動かしながら、様子を見て、決して無理はしないこと。

腰痛の方、年配の方、体が弱っている方は特に注意するか、避ける。

 

 

効果:猫背矯正、肝臓、腹部の内臓を刺激、血液循環をよくする、首、肩のこりに効果的

副腎皮質を刺激し、自信と活力を与える。

 

===

Ardhakati Cakrasana アルダカティ チャクラアーサナ(片手上げ体横に倒す)

1.tadasana山のポーズで立つ。

2.息を吸いながら、右腕を真横にゆっくり上げ、床から90度のところで手のひらを裏返し耳に近づける。

3.右手を天井の方に、ぐーっと伸ばし、息を吸いきる。

4.耳に腕をくっつけたまま息を吐きながら、体を左に倒す。無理のない範囲で。

下腹部、肛門、太ももの内側を引き締める。5呼吸、キープ。

5.次の吸う息で体を正面に戻し、吐きながら、腕をゆっくり下ろす。90度のところで手のひら返す。

完全に下ろしたらリラックス。(反対側も同様に)

 

 

ポイント:前や後ろに倒れないこと。そのためには、ゆっくり動き内観する。あげた腕につられて、足が浮かないようにする。

 

効果:肩こり、腰痛緩和。バランス能力アップ。

 

===

Gomukhasana ゴムカアーサナ(牛の顔のポーズ)

1.あぐらで座る。

2.左膝が体の中心にくるように足を引き寄せる。左かかとは右太ももの下のあたり。

右ひざを立てて、持ち上げ、左足の向こう側に右足を置く。両膝が重なるように両足をクロスさせて座る。

右かかとが左足のつけ根辺りにあり、左かかとが右側のおしりの下あたりにある状態。

3.右手を頭の後ろに持ち上げ、左手は腰のほうに。背中で両手を握る。

4.息を吸って、胸を張る。吐きながら、体を前に倒す。吸いながら体をもちあげ、胸を張る。これを5回繰り返す。肩を後ろに張る角度を少しずつずらしながら行うとより効果的。

息を吐きながら、両手下ろしてリラックス。(反対側も同様に)

 

ポイント:手が組めない方は、タオルをにぎって行う。膝が痛い方、体の硬い方は無理して足を組まず、正座で行う。左右どちらかが組めない方は、肩が上下に歪んでおり、内臓を圧迫しているので、やりにくい方を重点的に行うこと。

 

効果:胸、背中の筋肉を緩め、股関節と肩の柔軟性高める。肩の位置が矯正される。背骨付近のエネルギーの流れを完全にするので、全身の血行促進。胃腸の調子を整える。心臓肥大症に効果的。ムーラダーラチャクラ(下から一番目)を刺激するので、婦人科系、泌尿器系の機能高める。坐骨神経痛に効く。

 

===

Dhanurasana(弓のポーズ)

 

1.うつぶせになる。

2.両膝を曲げ、両手で両足をつかむ。額を床につける。両膝をそろえる。

3.息をいったん吐く。息を吸いながら、頭、胸、両足を持ち上げる。できるだけ高い位置でキープ。

4.5呼吸したら、息をはきながら、両足をおろす。

 

 

ポイント:難しい人は、片足を両手でつかんでもちあげる。前後にローリング(体を前後にゆする)をすると、内臓活性化により効果的。

 

効果:全身の神経、内部器官、内分泌腺を刺激し、腸の活性化、肥満、リウマチ、糖尿病、腰痛、生理不順、性力減退に効く。背骨の柔軟性高まり、猫背矯正。

 

====

Matsyasana 1 マツヤアーサナ1(魚のポーズ 足を組まず)

1.あおむけになる。両足は揃えて伸ばした状態。手のひらを下にして、お尻の下に両手を置く。

2.息を吸いながら、胸を高く持ち上げ、背中を弓なりにし、頭を床につける。ゆっくり胸で呼吸する。

3.5呼吸したら、頭を床からもちあげ、胸を下ろす。

 

ポイント:頭を床から浮かして、両肘のサポートだけで、上体をキープしてみることにもトライしよう。

胸をできるだけ開き、肩甲骨をできるだけ引き寄せる。

 

効果:ハートを開く。首、肩のコリをとる。目の疲れ、頭痛、めまい、疲労回復、二日酔い、鼻づまり、耳鳴り、腎臓病、風邪に効果的。

 

シャバアーサナ(アーサナの後に必ず行います)

 

===

お疲れ様でした。

ヨガのホリスティック・アプローチ

 

ヨガ的視点では、人間の体は5つの鞘でできていると考えます。

1.Annamaya Kosa(アンナマヤ・コーシャ、Physical Body  私たちの目に見える物理的身体のこと),

2.Pranamaya Kosa(プラーナマヤ・コーシャ、Vital Energy Body  生命エネルギー体),

3.Manomaya Kosa(マノーマヤ・コーシャ、Mind Body and Astral Body  心とアストラル体。感情に関わるボディ),

4.Vijnanamaya Kosa(ヴィッニャーナマヤ・コーシャ、Knowledge Body  理知体),

5.Anandamaya Kosa(アーナンダマヤ・コーシャ、Bliss Body  至福のボディ)

 

1のAnnamaya Kosa は、上に紹介したアーサナを行うことで整えていきます。

 

では、2~5はどのようにしてバランスをとっていくのか以下に見て行くとしましょう。

 

【2.Pranamaya Kosa 調気法】

この層は、調気法によって整えていきます。

調気法とは、呼吸をコントロールすることで、気を整えることで、

呼吸法とも呼ばれます。プラーナ(気)のバランスを取り戻すことで

心身の不調を改善するアプローチは、ヨガ独特の方法ですね。

無料でご紹介している、準備運動A,Bの中に、ブリージングエクササイズを

載せていますので、そちらを参考に、このコースのポーズにあわせて

日々の練習に取り入れてみてください。

 

【3.Manomaya Kosa 感情コントロール】

ストレスが起こると、まず一番最初に乱れる層が、感情に関わるこの層です。

この層が乱れ、他の層へ影響を与えていきます。

この層のバランスを取るには、バクティヨガをします。

バクティヨガとは、エゴ(我)を小さくし、大いなる存在に身をゆだねて生きることです。

バクティヨガの精神を学ぶと、脳や神経組織のバランスが取れ、悪い習慣を克服し、

あらゆるアンバランスから完全に自由になると考えられています。

感情をコントロールできるようになると、あなたが人や物事に対して、

どんな反応をしたらよいのか、どんな選択をしたらよいのかがわかるようになり、

ストレスが軽減され、病も起きなくなる、とヨガでは考えます。

 

【4.Vijnanamaya Kosa 正しい知識】

ストレスや病から解放されるには、他の誰かや状況を変えるのではなく、

あなたの心の持ち方を変えていくことが大切です。

「幸せとは何か?」この答えを間違った方向から正しい方向へ導いてくれるのがヨガです。

人間関係や、仕事や、お金、衣食住の楽しみが、一見、幸せのために

なくてはならいものと思われ、それを追い求めてしまいますが、

それらを通じて、私たちは、「内なる世界の完全な静けさ」を実は求めているのです。

「本当の幸せとは何か?」問いかけてみてください。

ヨガのポーズや瞑想を通じて、この意味がわかれば、

心身の不調も改善する、とヨガでは考えるのです。

 

【5.Anandamaya Kosa 至福の境地】

ヨガの哲学の一派、ヴェーダンタでは、私たち人間を含めて、宇宙の全ての源は、

“至福”である。至福の状態に至るのが人生のゴールであると考えます。

至福に至るための道。

この層のバランスをとるためには、カルマヨガを実践します。

カルマヨガとは、結果に執着せず、結果を期待したり、不安に思ったりせず、

ただ、行為自体を楽しみ、リラックスして行い、大いなるものへのギフトとして行うことです。

私たちのほとんどは、「お金が欲しい、名誉が欲しい、認められたい」など期待をして仕事をしていますよね。

しかし、この2つの生き方を比べてみてください。

1.小我のために行為をして、自分から必死に追いかけ欲しいものを手に入れる。

2.小我を超えた大我として、あらゆる行為や仕事に取り組み、全てに愛と感謝を感じながら、スムーズに導かれながら生きる。

カルマヨガでは、2の生き方をすすめるのです。

 

 

いかがでしたか?

これら5つのバランスが取れるようになれば、

体のアンバランス、エネルギーのアンバランス、心のアンバランス、知性のアンバランス、

人生のアンバランス、から自由になるでしょう。

全ての側面で、あなたは幸せになるのです。

それが、他のアプローチにはない、ヨガの優れたところであり、魅力です。

 

ここにご紹介したヨガは、全体のうちの、ほんの一部で、

まだまだ、あなたが知らないヨガの魅力があります。

もっと自分の心について知りたい、

宇宙の真理が知りたい、人生をよりよく生きる智恵が欲しいという方は講座をご参照下さい。

解説/講師 鶴田京子

error: Content is protected !!
×

お買い物カゴ